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Eternal full moon/under_blog こそりとdeepに語ってます、はい。

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HN:
夜羽(よわ)
性別:
女性
趣味:
可愛い雑貨を集めること
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■wj系の趣味サイトを運営。

■サイトからのみお越しいただけます。ここからサイトへは入れません。

■他人の家族の日常に興味のない方はお引き取り下さいね。
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まるでマスキングテープを無造作に貼り付けた中にキャラの心の叫びを入れる手法は、のちに他の作家たちも試みたが、セリフに感情の重みや厚みがなければ響かない演出だった。

2016年の池袋西武の時は「3月のライオン」(以下「ライオン」)の舞台となった月島の風景が大きく展示されていた。今回も見たいと思ったけれどなくて残念。

当時グッズの一つとしてそのイラストのブックカバーがあり、迷わず購入した。
今回は捨男ステッカーが爆売れのようで、意外というか納得というか・・・
私はイラスト集と「ライオン」と「ハチミツとクローバー」のコラボのクリアファイルと買いそびれていたポストカードを2枚購入した。

「羽海野チカの世界展」は初日に出かけた。
地下を通ればいいと思い、日傘は持って行かなかった。
だた、扇子を忘れてしまった。
大好きな金魚柄で扇子入れも同じ模様を探したお気に入り。

有楽町駅に1時間ほど早く着いたのでモーニングでも・・・と思い脳みそフル回転でお店を検索。
松屋までの道のりにあり、もちろん、モーニングをやっていて、コスパや店の雰囲気が良くて、落ち着ける、そしてはじき出したのは松屋裏にある「仏蘭西屋」。
銀座でも老舗のここは喫煙者にやさしい。
禁煙席は入口付近に数席しかなく、あとはコーヒーと莨を嗜む客が静かに時間を楽しむ。
(ランチ時こそ、松屋の就業員たちの外食堂のようになるが)

階段を下りてドアを押す。冷気が心地よい。
先客は二人。モーニングのコーヒーはお替り自由。
この後を考えて、おなかを冷やさないようにホットにする。
酸味を抑えたまろやかでコクのあるフレンチタイプは私の好みで本当においしい。

道を挟んだすぐ前の松屋の様子をツイッターでチェックすると、すでに100人近く開店待ちで並んでいるらしい。
すっかり寛いでしまって、時計を見ると開店5分前。
慌てて会計をして列に加わった。
運よく乗れた満員のエレベーターから降りると、周りの人たちが待ちきれないとばかりに一斉に走り出したので、私もつられて走る。
(デパートの中を走るなんて初めて!)
前売券持参客の入口は特典を渡すために少し並んだが、すんなり入場できた。

入ってしまえばそこは大好きな「ウミコ先生」の世界。
整列して回ることなく、自由にみられるので、すでにグッズをたくさん入れたビニールバックを持っている人も。
ほとんどが女性なのだけど、男性やカップルもいるし、年齢もほんとに幅広いファン層はいつも変わらない。
混み始めたグッズ売り場で会計を済ませると、近くの壁にウミコ先生のイラストが。
先日に直接描かれたとのことで、ペン描き。
筆圧が弱々しいので今も体調が思わしくないのかしら?と思いつつ出口前で見納め。

私の知り限り、ウミコ先生ほど読者に心を砕いている方はいない。あまりお丈夫ではないのに、ひたすらペンを握り、アニメ化や映画化になっても浮ついたところがなく声優や演者を気遣う。
今までもこれからも、羽海野チカの世界に囲まれ心温かに過ごしていけたらと強く思った。

以前の原画展のブログはこちら
2011年
2016年




浅田次郎は面白い作家だ。
あらゆるジャンルの長短編を書く。
人情ものから武士の生き方、コメディや重厚な歴史もの、エッセイ・・・
私は「鉄道員」に収録されていた「ラブ・レター」で初めて浅田の世界に触れ号泣した。
「泣かせの次郎」との付き合いはここから始まる。

一番好きな作品は「天切り松闇がたり」。
浅田が「長男」と位置づけている作品だ。
そして、今更ながら中国近代史を題材にした「蒼穹の昴」シリーズの「天子蒙塵」を悪戦苦闘しながら読んでいる。

「ラストエンペラー」をリアルタイムで観た世代だが、もちろん史実に残る清朝最後の皇帝溥儀はジョン・ローンのように容姿端麗ではなく、神経質で貧相な体躯で女性に全く興味がない。
なのに、正室のほかに側室も数人。

浅田は側室の第二夫人の文繍に溥儀の容貌を兇相と言わせている。
確かに高貴さは感じるが不気味さが漂う。
そして、彼は確かに自ら清朝と周りの人々を次々と不幸にした。
にも拘わらず、戦後は恩赦で一市民として生き延びる。

映画が公開された頃、「わが半生」を読みかけたが、やはり三歳で即位し、多くの人間に傅かれて育った溥儀は常識から大きく外れた人格を持っている。
自ら招いた不幸を己の不幸と思わず、他人による災い思う傲慢さは恐ろしくもある。
シリーズ5部のこの作品から読み始めたことと、実在と架空の人物が入り混じるので、読み進めに苦労するが読み進めてしまう。
そんな不思議さが、浅田作品にはある。

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